活動レポート

「グッド・オカヤマ・プロジェクト」と3つの切り口の手書き地図ワークショップを実施

2014年10月14日

マチを舞台に文化の力で岡山を元気にしていく「グッド・オカヤマ・プロジェクト」

「思えば遠くへ来たものだ。」手書き地図推進委員会が発足しておよそ10ヶ月。関東、東北と活動してきましたが、ついに西日本進出を果たしました。岡山市で市民と作る手書き地図作成のワークショップを9月13日、10月11日と2回に渡って実施してきました。

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手書き地図推進委員会を招聘してくれたのは「グッド・オカヤマ・プロジェクト」の皆さん。さて、グッド・オカヤマ・プロジェクトとは?

“グッド・オカヤマ・プロジェクト委員会とは、岡山の街を舞台に文化的市民活動(カルチュラルイベント)を恊働で計画していくプロジェクトチームで、NPO法人みんなの集落研究所、株式会社いち、イオンモール株式会社の3組織で発足しました。同委員会は、各自の活動目的を背景に据えながら、共通の目標として岡山の街の活性化、岡山市民のシビックプライドの醸成、ひいては岡山の持続的発展に寄与していくことを目指しております。”

素敵な活動ですね!こういう活動のお手伝いができるのは手書き地図推進委員会としても、とても嬉しいです。

さらに、このグッド・オカヤマ・プロジェクトの第一弾イベントが我らがサポートする「岡山手書き地図イベント」だったのです。

ということで、いつものゆるさは残しつつ、キリッと気合を入れてワークショップを行いました。

3つの切り口で岡山市の中心エリアの手書き地図を作成するワークショップ

今回のワークショップの舞台は、岡山奉還町商店街、岡山駅前商店街、岡山表町商店街等のエリア。第一回のワークショップ(9月13日)に岡山駅を挟んで東側のエリア、第二回のワークショップ(10月11日)に岡山駅の西側のエリアとしました。

今回の新しい取り組みとしては、事前に以下3つの切り口で手書き地図を作るというお題を設けたことです。

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1:ストーリーテリング型

街の人やお店などにまつわる涙あり笑いありのディープなストーリーを取材して紹介する地図

2:ソーシャルイシュー型

普段感じている“社会的なんだかなー”(社会的課題)を解決するユニークな提言を盛り込んだ理想の街の地図

3:来街者に向けた魅力のみえる化型

岡山の隠れた魅力を可視化することで、岡山の中の人はもちろん、外の人にも楽しんでもらえる仕掛けの地図

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参加者がそれぞれのチームに分かれ、どんな内容の地図を作るのか? 具体的にどんなネタがあるのか? さっそく話し合いが始まります。

いつも暮らしている街でも、テーマ設定があり、表現する地図を作るというゴールがあると、いつもは話をしないような「自分の目を通した面白いモノ・コト」「課題と思っているコト」を仲間に共有するきっかけになります。

2のソーシャルイシュー型は、われわれ手書き地図推進委員会としもはじめてのチャレンジ。各地の魅力を、街を楽しんでいる人の視点で可視化するツールとしての手書き地図の活用を紹介してきましたが、街の課題を愉しく解決するアイデアも手書き地図だからこそ、面白いおかしくクリエイティブに紹介できるのでは?と目論んでいます。

街歩き・食べ歩きで街を愉しみながら作るプロセスも大切に!

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2回に渡るワークショップでしたが、どちらの回でも我らが手書き地図推進委員会がやっている“街歩きフィールドワーク”をグループで愉しみながらやってもらいました。

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ワイワイと同じテーマを設定した仲間と街を歩くと、自分たちの住んでいる街の新しい面が見えてきます。また地元のキーマンの話を聞くチームでは、こんな素敵な話や知らない街の一面が見え手応えを感じていたようです。

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↑若い人には敷居が高い商店街の古くからある帽子屋さんも、話してみると帽子の知識の宝庫。それぞれに似合う帽子を選び、帽子のマナーや成り立ち、被り方のアドバイスなど、たくさんの話を聞くことができました

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フィールドワークから帰ってきたら、手書き地図編集のコツを伝授。テーマに添って何を見せ・何を見せないのか? 正確な地図を書くことを目指さず、想いやストーリーを伝える手書き地図ならではの魅せ方が重要。自分たちが面白いと感じたこと、こうであって欲しいと感じた主観を大切にすることをメッセージしました。

結果、二回に渡って完成させたのが以下の3つの地図。

①「岡山3商店街キーマンのお話から過去・現在・未来が見える地図」

一回目のアウトプット

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二回目のアウトプット

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②「市民が考えた 街の課題をエンタテイメントに解決するアイデア集 岡山ワンダーランドMap」

一回目のアウトプット

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二回目のアウトプット

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③「来街者にも”暮らすように街を愉しんでほしい” 岡山休日リラックスプランMap」

一回目のアウトプット

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二回目のアウトプット

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ワークショップ参加者には大変満足してもらったようですが、これからが本番。地元イラストレーター3人による地図作成へと移って行きます。

完成した地図は、未来屋書店イオンモール岡山店でブックカバーになったり、地元岡山の有機生活マーケット「いち」の包装紙などとして街で流通をしていく予定です。このワークショップから生まれた手書き地図の今後もレポートしていきます。

乞うご期待!

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■岡山手書き地図ワークショップを終えて

手書き地図は“仲間と街を考え再発見できるツールであり、コミュニケーションを産むツール”だということを再認識しました。

岡山中心街の商店街といっても、地元の人達でも知っているようで、知らないことがまだまだたくさん埋もれています。店主の想いだったり、どんな歴史があるお店なのか?などなど。普段はなかなか話しかけない人にでも、「手書き地図づくりだから」と声をかけることができます。

そして今回は商店街を舞台に行ったこともあり、専門知識を持った店主から、自分の知らない一面まで引き出してもらう場面もありました。上の文中にも出てくる奉還町にある帽子屋さんで、声を掛けていただき、自分たちに似合う帽子を選んでもらいました。帽子と顔の相性、帽子の成り立ちやマナー、文化的なお話まで伺えました。商品だけでなく、良質な講義を直接受けられることに、すごく驚きました。もちろん喜んで購入しました。

商店街というととかくネガティブな話題が多くなりますが、“商店街の愉しみ方力”を上げることも必要かもしれません。そんなきっかけを作るツールに手書き地図がなっていければと思います。(レポート:手書き地図推進委員会 研究員 跡部)

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左/手書き地図推進委員会・川村研究員 右/手書き地図推進委員会・跡部研究員

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レポート:跡部 徹

投稿日:2014年10月14日

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