活動レポート

手書き地図ワークショップ〜伊達なうわじま散歩〜in宇和島市 Dチーム編

2021年08月05日

手書き地図推進委員会4人の研究員が久々集合した今回の宇和島ワークショップ。
赤津、跡部両研究員のレポートにもありましたが、今回地元愛の熱い愛媛県宇和島市のJCIの皆さんにお招き頂きました。コロナ禍が依然として大変な状況で、全国の皆さんに依頼されても思うようにできなかったワークショップ。今回は我々としても久しぶりであり、また出張ワークショップを始めて以来、愛媛県宇和島市は最西端のワークショップとなりますので気合充分です。

 

■松山空港に着くなりこのテンションである さあ宇和島へ

松山空港からレンタカーを借りて一路宇和島へ。
我々委員会はワークショップで訪れる街で、よく事前に街を可能な限り少しでもいいので歩きます。それはその土地を若干でも感じることで、ワークショップで地元の皆さんと話す「きっかけづくり」として掴みたいからです。
前のレポートにあったように、九島や闘牛場、和霊神社、宇和島駅、宇和島城の所在などなどを事前に把握しました。

その事でワクワク度が更に増していきます。今回も素敵なワークショップになりそうです。

夜はJCIの今回の熱血世話人浅野さん、小林さん、皆さんと打ち合わせを兼ねて鮨権太さんで食事に。

そこで! まず書かねばなるまい。避けては通れない「鯛めし」の話です。我々のイメージでは鯛を炊き込んだご飯もの、と思いきやこちらのは違うのですね。いやーそうですか。
私は初めてなので神妙にその時を待ちます。

 

■宇和島鯛めしにおける幸せの3ステップ

1)鯛のお刺身、甘塩っぱい醤油ベースのたれに卵、つやつやご飯が3すくみのようにやってきます

 

2)なんということでしょう。鯛や薬味が美味しいソースにイン!なんというセクシーな展開。ご飯はただ立ちすくむばかり

 

3)全てイン。この美しい混沌の中に調和を見た瞬間、あとはワシワシ食べるだけで誰もが幸せに。ありがとう宇和島と念ずるがよし。

このような美味しい宇和島のご飯をいただきながら
改めて、浅野さん、小林さん、皆さんとこのイベントの成功を誓います。(ご飯食べたからという訳だけではなく!いやでも美味しかった!)

で解散しホテルに倒れ込みフィニッシュ。
すぐ明日がやってきます。

 

■さあ、本番
いよいよワークショップ。
浅野さん司会で始まります。理事長からのお話もあり、いよいよ我々の出番です

まずは我々の紹介(怪しいものではございません!)から、手書き地図の効能と作成のポイント、今日のイベントの進行とゴールを都度事例を交えお話します。赤津研究員が口火を切ると手書き地図推進委員会名物、おじさん4人のマイクの奪い合い。 今日も絶好調です!!

その後いよいよ実作業に入ります。各班に分かれ委員の4人が一人づつ班につきます。僕はD班となりました。エリアとしては駅周辺、和霊神社周辺となります。よろしくお願いしまーす!この班の学生さんはは宇和島水産高校の生徒さんです。でかいマグロをさばくことができる「フィッシュガール」のメンバーもいます(凄い)。各自名前をテープに書いて胸に貼るので僕もカワムラと書きましたが、みんなから「ワクワクさん」ね!そう書いて!と改名依頼を頂きました。ありがとうございます!

 

 

■事前に街をイメージしよう
街を歩くフィールドワーク前にどんなテーマ(視点)で地図を作るか、今回歩くエリアを想定しながら皆んなで思い返します。どんな場所だったっけ。何があったかな。色々話すうちにどこからか「エモい」というキーワードが聞こえてきました。よし決まり。それで行こう。リーダーから発表です

 

 

■フィールドワークを楽しもう
さあ出発です。今日も暑いので運営の皆さんからペットボトルの飲み物を用意して頂き、参加の高校生達に持たせます。我々も頂きました。ありがとうございます。暑いですからね。JCI運営の皆さんは抜かりなく参加の学生を支えます。(いやほんと流石の運営力でした)
D班は比較的会場から近場なので歩いて向かいます。がんばろーね!

 

 

■パフィオうわじま
まず向かうのは「パフィオうわじま」という施設。位置するのは宇和島駅周辺です。どうやら再開発エリアの新しい施設のようです。この施設機能は市民にとって図書館や子育て支援センターなど文化的な受皿であり、観光案内所や防災施設機能の機能もある集積施設のようです。
もっぱら高校生のみんなに馴染みがあるのは図書館と子育て支援センターエリアみたいですよ。手慣れた感じで入っていきました。

支援センターは名前を書けば入ってそこで遊んだりして時間を過ごせます。スタッフが常駐してますので、小さいお子さんも安心です。スタッフの方に聴くと自習のような勉強しなくてもよいとのこと。もっと緩やかに利用できる場所として様々な遊びのイベントも企画開催しているようです。

デッキからは駅前や街が一望できます。宇和島駅は終点であり始点です。電車ではなくディーゼル車が今も活躍しています。

 

 

■川の上に商店街があった。

施設周辺のこの再開発エリアは以前暗渠であり、その畑枝川の上に商店街が建ち並んでいたようです。宇和島は山と海に囲まれており当時は少しでも多く建物が建てられるように、そうであったようです。現在も続いている場所もありますが、駅前の暗渠は解かれ、下水が処理され綺麗なライトアップされる川に生まれ変わりました、以前暗渠であった名残が所々に見えます。

 

 

 

■宇和島鉄道

駅をおりた先の広場には機関車がありました。
宇和島鉄道は明治の終わりから大正昭和の初めまで軽便鉄道として活躍しました。
このレプリカは大正3年に運転開始されたものでドイツのコッペル社製とのこと。小さく可愛らしい機関車です。しかしながら当時、陸上交通が悪かった中でこの機関車はどんなに期待されて走ったのでしょうか。最初に見た人は衝撃を受けただろうなあ

解説板のスイッチを押すと走行音や鉄道唱歌が流れます

 

 

 

■かき氷のバトン

駅前から和霊神社に向かう道すがら、年季の入った小さな駄菓子屋さん発見。
学生の皆さんは鳩の餌を買うところという印象が強いよう。外に張っているかき氷百円という表示もあり、吸い込まれました。まあ行くよね。
女将さんに伺うと、50歳の時にお祖父さんから継いだとのこと。もう30年経つわよ。お客さんは減ったわね。との事。

こうやって街の人に話を聴くことは街を理解する。面白がる事に繋がります。普段は改めて聴くこともないけども、このようなイベントだからこそ聴けるものです。人の営みは文化。少し話するだけでいろんな興味が立ち上がってきます。遠巻きに見ていた参加の学生も暫くしてやっぱり買えばよかったなーって。でしょ。みんなの日常は誰かの非日常。今まで通り過ぎる風景となっていた場所も見方が変わります。

もちろんかき氷を作って頂きました。イチゴソースは多め!!

 

 

 

■和霊神社の狛犬が6体で護ります

和霊神社は江戸時代、元和元年伊達政宗の息子秀宗が宇和十万石に封された時に、優秀な家臣として政宗より山家清兵衛公瀬を総奉行として藩政を委託し財政を立て直すべくがんばります。ですが、まあありがちな幕府の意地悪(牽制ですね)で大阪城の石垣修繕など駆り出され財政がどんどん厳しくなっていきます。これらきっかけとなり不満を爆発させた部下の武士達から山家清兵衛は暗殺されてしまいます。まあ悲しい話で子供3人もいたましい事となります。諸々以降割愛しますが、ということで享保16年この場所に神社が建立しました。空襲で焼けましたが、再建されたとても立派な神社です。

 

 

 

 

おみくじひくよねー!

この日は屋台もでて賑やかです。というか、お化け屋敷なんて珍しい。呼び込みが「笑っちゃうお化け屋敷だよー」って言ってまして、という事は以前めちゃくちゃ怖かったのかしら

 

 

神社から川沿いを歩きます。牛鬼祭りのパレードはここを通るみたいです

 

■「のこめたて」って何屋さん?

みんなあっさり通り過ぎたけども、ちょっと待って!この看板、気になりすぎたので皆んなに聞いてみても、お米ですかねー??とわからずじまい。つい検索しましたが「鋸」の「目立て」屋さんです。研ぎ屋さんですね。チェーンソーやノコギリのギザギザは使ってるうちに歪んだり鈍ったりするものです。もう営業はしてなさそうなので話は聞くことは出来ませんでしたが、以前からあった商売がわかりますね。

かどやさんでお昼ご飯。参加の高校生の先輩がバイトで働いているとのこと。きゃー〇〇先輩!!ってみんな盛り上がってました。確かにあーそういう感覚あったなー35年前。。と微かな自分の思い出も振り返ったり(でも微かすぎてもう思い出せない。。)こちらのかどやさんは、ファミレス風な佇まい。お昼ご飯美味しかったです!駅前にも本店はあったなーと調べると、東京にもお店があるんですねー!手広い!

 

■真珠ガチャアリマス

道の駅うわじまの「きさいや広場」に時間はないけども最後に急いで向かいました。
理由は真珠が商品のガチャガチャがあるとのこと。五百円玉2枚で真珠のネックレスやイヤリングがコロンと出てきます。なんというカジュアルさ。それもそのはず宇和島は真珠の養殖でもとても有名なのです。

 

■さあ戻ってきました!マップメイクの時間です

エモかった場所はどこだった?それぞれどんどん書いていきます。

それを最初黙って腕を組んでみていた引率大人Dチーム。 もう見てるだけじゃつまらないってことで、じゃあ特別版としてアダルトチームで書きましょう!となりました。みんな笑いながら楽しそうに書いていきます。そうそうそうこなくっちゃね!楽しみましょう。

完成していよいよ発表です。よくかけたねー。皆んな上手。学校の先生も途中どれどれと特別参戦して一部書き込んでくれました。全員で歩いて全員で書いた、ここにしか無い手書き地図の完成です。発表はリーダーや、みんながしてくれました。説明も上手でしたよ。ありがとう!暑い中お疲れ様でした。

 

 

大人チームもよく出来ました!大人チームも楽しそうに発表するねえ。ナイスです

 

 

 

 

■ありがとう宇和島と宇和島の皆さん
大変な時期に我々を呼んで頂きましたが運営の事前準備のご苦労や心配も沢山だったかと思います。
我々も万全にしてワークショップを盛り上げようと4人頑張りましたが、その100倍歓待されたような気がします。
企画立案発起人の浅野さんや、翌日の朝ホテルまでお見送りに来ていただいた小林さん(お肉美味しかったです)
はともかく、全てのJCI大人チームは一丸となって運営いただきましたし、我々に対し細かなお気遣い頂きました。改めて御礼いたします。我々の役割はここで一旦終了ですが、ここからさらに展開される様なので楽しみにしています。頑張ってください!

■番外編:頂いた宇和島銘菓「大番」を家に帰って食べて(調べて)みた
餡子をカステラ生地でサンドしてるお菓子。うっすらゆず風味で美味しい。牛乳飲みたくなるやつです。ワークショップ中に大番知らないの?ちょっと待ってと、大人チームの方にささっと渡されたのですが(ありがとうございます)
家に帰って食べながらところで、何で「大番」なんだろって調べました。獅子文六の同名の実体験の小説(宇和島に疎開してたんですね)の映画が宇和島で撮影されたのですが、あやかってつけたようです。へー獅子文六と言えば昭和のいわゆる大衆作家であり演出家。多才で、文学座をつくったひとりでもあります。ここら辺のルーツももっと知りたかったなー!とまだまだ奥が深い宇和島なのです。

レポート:川村行治

投稿日:2021年08月05日

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